論稿「東論西遊」

[書評]是是非非の中国論『一帯一路からユーラシア新世紀の道』

【書評】是是非非の中国論:進藤榮一・周瑋生・一帯一路日本研究センター編『一帯一路からユーラシア新世紀の道』

Books 政治・外交 泉 宣道 (nippon.com諮問委員)

21世紀の陸と海のシルクロード「一帯一路」が動き出している。内外の研究者、政治家、産業人ら総勢48人が一帯一路を多角的、実証的に分析した本書は、建設的な政策提言を盛り込んだ「是是非非の中国論」でもある。

一帯一路は「アジア力の世紀」を象徴

21世紀の国際公共財となるのか、それとも中国の膨張主義の野望なのか——。中国の習近平国家主席が2013年に提起した広域経済圏構想「一帯一路」をめぐる論争は極端に振れやすい。

本書の編者、筑波大学の進藤榮一名誉教授は17年11月に設立を発表した「一帯一路日本研究センター」(最高顧問、福田康夫元首相)の代表である。進藤氏ら同センターのメンバーは18年9~10月、中国各地を現地視察、多くの研究機関などと意見交換し、その成果も加味して本書をまとめた。

19世紀は英国、20世紀は米国、21世紀はアジアの時代といわれる。進藤氏は本書序章で、今世紀の情報革命の下、グローバル化の第三の波が「パクス・アシアーナ」というアジア力の世紀をつくっていると指摘、アジア力の世紀とは「台頭する中国を軸にユーラシア大に広がる『ユーラシア新世紀』の登場と言い換えてよい。その登場を『一帯一路』構想が象徴している」との認識を示す。

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